私の実家じまい

山も田んぼもある田舎の物件は売れるのか?そんな実家じまいに取り組んだ1年間の記録

11月16日 実家の現地案内

買い手さんを実家に案内した。

案内に先立って、実家の現状を書いたメモを用意していた。

現状有姿のまま引き渡すといっても、見ただけではわからない。後になって話が違うなどと面倒なことになるのを避けるため、不具合のあるところなどをあらかじめ説明しておきたかった。

そして現地案内には不動産屋にも立ち会ってもらうことにしていた。第三者の立場で話を聞いておいてもらいたかった。

不動産屋は約束の時間に来た。しかし、説明を始めると、すぐに帰るといい始めた。

「ほかに用もあるし、現場を見ても仕方ないので帰ります」

あ然とした。

はじめから現地案内に立ち会うつもりはなかったのだ。

あんたは仲介役なんだから、いてくれないと困る。

そう思ったが、本当に帰っていった。

 

田んぼや山の場所などを買い手さんに案内して戻ってくると、玄関に置き忘れられたままの帽子があった。

「この帽子は?」

「不動産屋さんの帽子じゃないですか?」

 

不動産屋に電話を入れる。

「あぁ、私のです。置き忘れました。こちらに立ち寄る機会があったら、ついでに持ってきてもらうと助かります」

ついでの用はなかった。

しかし、留守中に取りに来られて、いつかのように玄関を閉め忘れて帰られても困る。

しかたないので、こちらから届けに行くことにした。