私の実家じまい

山も田んぼもある田舎の物件は売れるのか?そんな実家じまいに取り組んだ1年間の記録

3月11日 近所挨拶

これまでお世話になってきた近所の人たちに、妻と一緒にお礼に回った。

寂しくなりますねと言ってくれる人、若い人が後に入るので好意的に受け止めてくれる人、さまざまだった。

親戚の叔母さんとは話しが弾んだ。いつの間にか2時間が経っていた。子どもや孫のこと、家のこと、地域のこと、コロナのこと、ロシアのこと、そして老老介護の心配。

「80才になるが足腰が丈夫で介護施設には入れそうもない。この調子では100才まで生きるかもしれないが、そのとき娘は80歳。100才の親を80の娘が介護することになるのか?」と。

他人事ではない。自分たちもいずれそうなる。

どう返事したらいいか答えが見つからなかった。

 

幼なじみのHさんとは短く言葉を交わした。

「いろいろとお世話になりました」

「さみしくなるよ」

「墓参りで年1回は戻ってくるから」

「うん」

「じゃあ、また」

 

車に乗り込み、実家を横にみながら故郷を後にした。