実家に戻るといつものように、まず井戸のポンプの電源を入れ、蛇口から水が出ることを確認し、家中の窓を開けて、中に風を通す。
さて、これから何をしようか。コンビニで買ってきた弁当を食べながら、そんなことを考える。
不用品の処分を進めなければならなかった。
さしあたり台所に置いている食器棚、その中の食器類、居間のソファーベッドなど。
しかし、いざやろうとしても、なかなか手につかなかった。
納骨がまだ終わっていない。初盆もこれから。そんなタイミングで不用品の処分を始めると、親せきが何というか。近所もあれこれ噂するかもしれない。
まずは台所の床下を確認することにした。大工さんは問題ないと言っていた。床下を覗けるところがあった。そこから懐中電灯で中を照らす。乾燥していて、土はさらさらしているように見えた。根太も傷んでいるようには見えなかった。これなら、大工さんが言うように、フローリングを重ね張りするだけでいいかもしれない。
迷惑な動物もいなかったし、少し安心した。