私の実家じまい

山も田んぼもある田舎の物件は売れるのか?そんな実家じまいに取り組んだ1年間の記録

3月1日 菩提寺への相談

帰省2日目は役場に行って、母の死亡に伴う手続きを済ませることにした。

死亡届出は次姉が提出してくれていた。

役場の住民生活課の窓口に行った。担当者が出てきて、「〇〇さんのお母さんの死亡手続きですよね?お姉さんから聞いとります」と言って、1枚の紙を出してきた。

それは、「ご遺族の方へ 死亡後の手続きのご案内」と大きく書かれたA4両面刷りの説明資料だった。国民健康保険介護保険、年金など、たくさんの手続きが書かれていた。大きく分けると、保険証や住基カードなど町から支給されていたものは返還の手続き、未払いの保険料は精算の手続き、そして町から支給される葬祭費の請求の手続きの3つで、思ったよりもスムーズに終えることができた。

 

役場への届出を終えると、その足で菩提寺に向かった。

菩提寺は町の中心部から車で5分くらいのところにあった。実家とは反対の方向だった。

幸い住職は在宅だった。庫裏から出てきた住職に先日の葬儀のお礼をいい、すぐに本題を切り出した。

「実家のお墓を移すことを考えています。実家の墓地は山の急斜面を上がったところにあって、行くだけでも大変なところにあります。今は私が草刈りとか管理していますが、子供の代になるととても管理できないので、どこか適当なところに移そうと考えています。そこでご相談なんですが、こちらのお寺では墓地の空きはありますか?」

「あることはあります」

「永代供養はやっておられますか?自分たちが管理できなくなったら、永代供養してもらえるとありがたいのですが」

「うちじゃあ永代供養はやっていないです」

住職の答えに半分安堵しながら、

「そうなんですか。じゃあ、広島市内で永代供養してもらえるところを探していきたいと思いますので、よろしくお願いします」と頭を下げた。

すると、住職は、

「離檀は困りますよ」

と言ってきた。

私は、「わかりました」と返事をしたが、離檀の意味をわかっていなかった。