帰省初日の夜は、コンビニで買ってきた弁当とビールで一人寂しく夕食をとっていたが、お墓の改葬先をどこにするかで妻ともめてしまった。
葬儀のとき親族の前で、「お墓を広島市内に移すことを考えている」と自分の考えを打ち明けた。そのときは特段に反対もなかった。了解が得られたものと思っていたのだったが、後になって上の姉から再考してほしいと言ってきた。広島市内では地元にいる親せきや菩提寺の住職が参りにくくなることを心配していた。
お墓を移すのはいったい誰のためか?
実家の墓参りに来てくれる親せきのためか?お墓を管理する自分たちのためか?それとも自分が死んだ後の妻や子供のためか?
地元の菩提寺は、実家からも町の中心部からも相当離れていて、そこに移すメリットはさほど感じられなかった。しかし、そこが永代供養してくれるというのであれば、話は別だ。いずれにしても、墓地に空きがあるかどうか、永代供養してくれるかどうか、住職に聞いてみないとわからない。
はっきりしない私に、妻は三下り半を突き付けてきた。