私の実家じまい

山も田んぼもある田舎の物件は売れるのか?そんな実家じまいに取り組んだ1年間の記録

司法書士へ依頼する意義

移転登記を自分ですると言ったものの、不安がないわけではなかった。

登記の経験は全くなかった。

まずは何が必要か調べる必要があった。

 

それより問題だったのは、「買い手となる相手をどこまで信頼するか」ということだった。

相手を信頼しないことには契約は成立しないが、代金の受領が完了する前に登記してしまうと、代金の支払いが残ったまま物件が相手にわたってしまうことも起こりうる。

売買契約書のひな型によると、買主の支払いが先で、売主はそれを確認したと同時に登記申請するという形になっている。買主側からすれば「売主は果たして信頼できるのか」ということも言える。要はお互いをどこまで信じるかという問題。

移転登記を自分ですることに懐疑的な記事がネットに載っていた。買主の支払い義務と売主の引き渡し義務の双方の同時履行を担保するものとして司法書士が介在する意義があると。

なるほど。

同時履行を担保するための保証人として司法書士が介在する。

そういうことか。

だから、通常であれば司法書士に依頼した方がいい。無駄に疑心暗鬼にならなくて済む。

しかし、私の実家の場合、土地の筆数が多く、手数料がかさむという問題があった。その一方で、私自身、退職後で時間を持て余していた。行政への手続きもそれまでの仕事の経験からさほど苦ではなかった。

同時履行の問題は、不動産屋さんに入ってもらうことで、うまくいくことを期待するしかなかった。